Noblesse; 高貴の生まれ
Oblige; 義務
高い身分には道義的・社会的の義務が伴うという意味です。デヴィ夫人も語っています「お金持ってたらからって、セレブって訳じゃないのよ。」
noblesseはフランス貴族の意味もあります。
私たちが提案する高貴なあり様とは何か?固定観念にとらわれることなく、美しいものを愛で、真に価値あるものを見分け、それを追求する。考えてみれば、私たちはずっと前からそんなlife styleを謳歌してきたのではないでしょうか。
生まれながらにして、高貴なるものに深く関わるよう定められている。"Noblesse Oblige" これは私たちをあらわす言葉です。
「せれぶれぃしょん2006」ではNoblesse Obligeという言葉にスポットをあてます。
私たちはgayとして生まれることによって、二つの大きな能力を持っています。
一つはminorityとしての視点。この能力により、多数派が常に正しいわけではないという事を知っています。そして、まわりの動向にとても敏感です。そしてその結果一歩先を見渡すことが出来ます。
そして、私たちは子孫を残さない。おお、これをデメリットと考えるのは、もうよしましょう。世界の人口は60億を超え、2050年には90億人に近づくといわれています。すでに地球は人で溢れています。
子孫を残さない代わり、私たちには十分な時間と余裕があります。もっともっと、誰よりも有効利用したくてたまりません。
例えば、アメリカのレポートによれば、gayのパスポート所有率はstraightの男性の約3倍、そしてstraightの約2倍のgayが旅行に出かけます。実際asiaにおいても、多くのgayがclub eventに参加する為に世界を飛び回っています。
「せれぶれいしょん2005」のテーマは胡蝶の夢でした。
その中で私たちは、gay communityで生きるということについて考えてみました。私たちの多くは日常の生活とgayとしての生活を送る二重生活者であります。その隔たりはまさしく夢と現実、大きな断絶を呈しています。そして常に私たちに突きつけられるのは夢を見つづけるか?夢を見ることをやめるか?という問い。
しかし、私たちはもう気が付いてしまいました。それはどちらも現実であると。
現在、世界はますます高度に情報化され、常に「あなたは何者か?」と問われつづけています。その結果わかるのは、自分と他の人とは違うという、あたりまえの事実です。「世界でひとつだけの花」という事実の再発見でした。
全ての差異は相対化され、各個人の判断に委ねられ、その判断には根拠が求められるようになるでしょう。
その情報のうねりに絶えられない、自分を持たない旧世代の人々は、取り残され、ある種の大きな価値観に埋没することでその状態を回避しようとするでしょう。
しかし、私たちには、時間や余裕といった「力」があります。
そして、先を見渡すことが出来る「目」があります。
その二つの力によって、新しい世界を創り出すことが出来ます。
私たちのすばらしい審美眼で探し出すことで(いや作り出したってかまいません)、まだ知られていない美しいデザインや、快適なシステム、社会が本当に必要としている物に力を与えることが出来ます。
もっと、私たちの「力」を信じましょう。
それは、生まれ持って高貴なる血に生まれついた私たちの義務です。
「Noblesse Oblige」
「せれぶれいしょん2006」ではこの言葉について、さらに深く吟味し、また新しい地平をお見せすることが出来ると思います。
それでは、4月4日のお祝いを期待してお待ちください。